大垣競輪の第5回水都杯争奪戦「スポーツニッポン杯・CTC杯」は3日、第10RでS級決勝戦が行われ、村上博幸(43=京都)が3角捲った福永大智の番手から鋭く伸び今年初&通算58回目のVを飾った。2着は坂本健太郎、3着は伊藤旭。第9RのA級決勝は久田裕也(23=徳島)が3番手捲りで完全Vを達成した。
伊藤―坂本―志田―東口―竹内―福永―村上の並びで周回。福永が赤板で前を抑えると、すかさず志田が巻き返して打鐘前からペース先行。福永は冷静に3番手確保から東口のけん制をかいくぐって3角捲り。最後は村上が鋭く外を踏んでVゴールへ駆け込んだ。
「福永君が落ち着いていたし、自分も冷静に見ることができました」
昨年はケガに泣いた1年だった。7月の復帰後も中3日や月3回あっせんは極力避けていた。現在も「痛くないところがない」という状況。それでも今年からは通常営業に戻すと決意。
「脇本と古性が新しい競輪、新しい近畿が始まっているということをグランプリで見せてくれた。自分たちも過去は捨てるぐらいの気持ちでやるしかない」
2月の全日本選抜で1年3カ月ぶりにGⅠに復帰。
「久々で緊張するけど9車の方が色を出せる。1年生のつもりで頑張ります」
23年、新世代が示したベクトルを信じて、村上博幸の第2章がスタートする。
◇村上 博幸(むらかみ・ひろゆき)1979年(昭54)4月15日生まれ。京都府出身の43歳、86期生。KEIRINグランプリ2010覇者でGⅠ4V、GⅡ3Vの実績。師匠は実兄の村上義弘氏(73期、引退)。通算1569戦402勝。通算Vは58回。1㍍66、69㌔。血液型O。